梅毒の感染経路・症状・治療方法をわかりやすく解説【感染者が急増中!】
こんにちは、ウラケン(@urakenism)です。
セックス・オーラルセックス(フェラチオやクンニリングス)をする限り、性感染症(性病・STD)になる可能性は決してゼロではありません。それらの行為をする限り、僕たちには常に性感染症にかかるリスクがあることを頭に入れておかなければいけないです。
そして性感染症に関して、知っておきべきニュースが先日報道されました。
参照梅毒患者5811人=99年以降で最多に-感染研
梅毒の今年(2018年)の患者数が昨年の速報値5,770人を超え、現行での集計法を始めた1999年以降、過去最高となったのです。
梅毒と言えば江戸時代を舞台にしたドラマ『JIN-仁-(じん)』にも登場するような古典的な性感染症であり、一時期その発症数は激減しました。その証拠に2012年まで患者数は1,000人未満で推移しています。
しかしそれが2016年以降は急激に増加しているのです。おそらく今年(2018年)に関しては患者数が7,000-8,000人に着地するでしょう。来年(2019年)にいたっては1万人を超えるかもしれません。
梅毒がこれだけ急増してる原因の1つとしては、マッチングアプリ・出会い系サイトなどのネット経由での出会い関連サービスの拡大によりセックスのハードルが下がったことが挙げられます(他にも海外からの観光客の風俗利用なども原因として推測されている)。
そしてネット経由での出会いは今後も加速していくと予想されます。マッチングアプリや出会い系サイトを利用する以上、梅毒になる可能性がゼロでないことを頭に入れて、その症状・感染経路など必要最低限のことを頭に入れておくべきです。
そこで本記事ではそれらの点について、できるだけわかりやすくお伝えします。
なお今回の記事は、下記『厚生労働省のホームページ』記載の内容を参考にして執筆しました。
参照梅毒に関するQ&A|厚生労働省
目次
梅毒の症状【潜伏期と発症を繰り返すので治療に踏み出しづらい】
梅毒は潜伏期と症状が現れる時期を繰り返しながら、徐々に進行していく病気です。そのため一旦症状が引いても、決して完治しているわけではありません。
しかも症状が出る部位や内容が異なるので、知識がない人だとたとえ症状が出たとしても自分が梅毒だということに気付きにくいです。そのためなかなか病院へ行って治療に踏み出せない人が多いというのが、梅毒感染を拡大させる要因の1つです。
ですがたとえ症状が治まっても、それはより深刻なステージへ移行してるだけのこと。梅毒の病魔はあなたの見えないところで着実に進行しています。
それでは感染後、4つの期間に分けられる梅毒の症状について詳しく確認していきましょう。
第1期
感染が起きた部位(性器・肛門・口内など)にしこりやブツブツができます。人によっては太もものつけ根にリンパ節が硬くなり腫れます。
しこりやリンパ節の腫れはいずれも痛みは無く、その症状は自然に消えていきます。
ただし症状か消えてからと言って、梅毒が完治したわけではないです。第2期の潜伏期の入っただけのことで、病状は進行しています。
第2期
感染から約3ヶ月が経過すると、全身に小指の先ほどの赤い発疹ができます。これが『バラ疹(花のバラに似ていることからそう呼ばれる)』と呼ばれるものです。
全身にバラ疹ができるのは病原菌の梅毒トレポネーマが血液を通して体中に運ばれている証拠であり、症状は着実に進行しています。
病院へ行っても症状を伝えるだけでは、アレルギー・風しんと誤診されることも多いので、心当たりがあるなら自主的に性病検査をするべきです。
なおバラ疹は放置しておけば数週間で消えることもありますが、決して病原菌がいなくなったわけではありません。放置を続ければ、第3期へと病気は進行します。
第3期
感染から3年ほど経過すると、全身の皮膚・筋肉・骨にゴムのような硬い腫瘍があらわれます(結節性梅毒ゴム腫)。
こちらも時間が経てば症状が収まりますが、そのあとに瘢痕ができるので見た目は非常に目立ちます。
第4期
さらに放置すると(感染後約10年ほど)、病変が心臓・血管・脳などの複数の臓器におよび、痴呆状態になったり、歩くことが難しかったりして、日常生活を送ることが困難となります。それでも放置すると最後は死亡します。
これが梅毒の進行の流れです。現在は途中で治療する人がほとんどなので、第4期まで以降することはありませんが、放置しても完治するものではなく、治療しなければ最後は死ぬ病気だと知っておきべきです。
梅毒の感染経路【キスでも移る可能性がある!】
続いて不特定多数のパートナーとセックスしてる方にとって、一番気になるであろう感染経路のお話です。
梅毒は感染部位と粘膜・皮膚との接触で感染します。具体的にはセックス、アナルセックス、オーラルセックス(フェラチオ・クンニリングス)など。
ただしコンドーム(ゴム)を付けて、皮膚(粘膜)と皮膚(粘膜)が直接触れない場合には感染の可能性はありません。そのため完全に感染を予防したいのなら、生フェラやクンニをしてはいけません。たとえオーラルセックスとはゴムをしていない時点で感染の可能性はあります。
また気になる『キス』で梅毒が移るのか?という点について、こちらも可能性はゼロではありません。
相手のくちびるや口内に梅毒の病変がある場合、キスでも感染はします。さらに言えば、感染者との間接キス(コップの使いまわしやペットボトルの回し飲み)でも移ることがあります。
梅毒のここが厄介【感染後しばらく陽性反応が出ないので感染が拡大しやすい】
さらに梅毒が厄介なのが、感染後にしばらくは陽性が反応が出ないこと。
人によっては感染第1期の数週間は検査をしても、陰性の結果が出るんですね。そのため正確な結果を出すためには、感染してから約3週間を置く必要があります。
その期間に自分が陰性だと勘違いした人が複数のパートナーと性行為をすれば、さらに梅毒は拡大感染していきます。
梅毒の治療方法【基本的には抗菌薬の内服するだけ】
梅毒の治療方法は基本的には抗菌薬の内服です。飲む量やその期間は症状によってバラバラですが、その判断はお医者さんがしてくれます。ただし進行状況によっては点滴での治療や入院が必要です。
梅毒は早期発見であるほど、治療にかかる期間は短くて済みます。それに早く治療すればするほど、他のパートナーへの感染するリスクも防げます。上述したように自然治癒することは絶対にない病気なので、早期発見と早期治療を心掛けましょう。
なお今は自宅で梅毒を始めとする性感染症を調べられる『性病検査キット』もありますので、少しでも気になる症状が出ていて、心あたりがあるのならすぐに検査をするべきです。
『性病検査キット』については次の記事でわかりやすく解説していますので、梅毒を始めとする性病への感染が気になる方はそちらをご覧ください。
まとめ
今回は感染者が急増している梅毒について、症状・感染経路・治療方法について紹介しました。
そのまま放置すれば死に至る病であることに間違いはありませんが、早期発見と早期治療を心掛ければ完治する病気です。
そのため少しでも心当りがある方は、まずは検査をして感染の有無を確認するのが大切です。
またセックスをする以上、感染の確率をゼロにすることはできませんが、コンドームを付けることでその可能性を下げることはできます。
ですので少しでも不安がある相手とセックスする場合は、たとえパートナー(もしくはあなた自身が)がピルを服用していたとしてもゴムの着用を心掛けてくださいね。